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  • 執筆者の写真Takeaki Iida

6/28/2024 音楽家と作品への雑感「ハイドン」

第14章 フランツ・ヨゼフ・ハイドン (Franz Joseph Haydn)   

(1732年~1809年 77歳没)


オーストリアのローラウ (Rohrau, Austria) に生まれる.父親は音楽好きの車大工. 12人兄妹の長男に生まれたハイドンは、楽才があり6歳で義理の叔父に引き取られ教育を受けた. 8歳でウイーンのシュテファン教会合唱隊に採用されたが変声のため17歳でそこを去り、27歳でボヘミヤのモルツイン伯の音楽隊長に就職し作曲活動に入る. 翌年にはウイーンのかつら屋の娘マリアと結婚するが、彼女は稀代の悪妻として生涯ハイドンを苦しめることになる. 29歳で芸術に熱心なエステルハージー侯の管弦楽副団長としてアイゼンシュタットに着任し、34歳で楽団の団長になり、その後25年間その地位に留まり、多くの作品がそこで書かれた.


ハイドンは古典派音楽の形成期の最も重要な作曲家であり、交響曲・弦楽四重奏曲などのソナタ形式による絶対音楽に優れた作品を多く残し、モーツアルト、ベートーヴェンに受け継がれて最盛期を迎えるウイーン古典派の基礎を築いた.


私はハイドンの曲はあまり近年には聞く機会がないと思いながら、手持ちのメディアを順番に聴いてみたら、意外にもかなり聴いていると感じた次第である. 若い頃は交響曲は沢山聞いていたが、耳に残る旋律が多く、それが今回聴き直しての感想だ.


交響曲第96番 “奇跡“、交響曲第100番 “軍隊“、交響曲第101番 “時計“の3曲は、ハイドンが2度目のロンドン訪問中に作曲(第98番~第104番)した円熟しきった名作だと改めて思った.


弦楽四重奏曲も、いずれも名曲揃いで、特に第75番、第76番 “五度“、 第77番 “皇帝“、第78番 “日の出“の中では、第77番 “皇帝”が、自作のオーストリア国歌 「皇帝讃歌」(現在のドイツ国歌)を主題とする美しい旋律で印象に残った.


大曲のオラトリオ 「天地創造」 は今回、1曲のみしか聞けなかったが、大変美しい曲と感じたので、近いうちに全曲を通して聴き直したいと感じた. 尤も、ヘンデルのオラトリオがハイドンの手本になった由なので、ヘンデルのオラトリオも是非もっと聞く積りでいる.


今回の雑感記録に際して、改めて聴き直した作曲家の作品リストをご参考までに下記の表にした.


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