• Emi Igarashi / Editor

2/27/2021 「ロシア5人組」 アレクサンドル・ボロディン String Quartet No. 2


https://www.youtube.com/watch?v=9YVd5efkUnw


この演奏は1973年に録音されたボロディン弦楽四重奏団による.


当時のカルテット・メンバーは、Rostislav Dubinsky(ロスティス・ラフデュビンスキー)、Yaroslav Alexandrov(ヤロスラフ・アレクサンドロフ)、Dmitri Shebalin(ドミトリー・シェバリーン)、Valentin Berlinsky(ヴァレンチン・ベルリンスキー).


ボロディンの弦楽四重奏曲 No. 2 は、ロシア音楽が好きな演奏家なら、チェリストと第一ヴァイオリニストにとっては素晴らしい作品である.曲想、テンポ、強弱の解釈はプレーヤーによって非常に異なるため、No. 2 をアマチュアが「うまく」演奏するのは決して簡単ではないが、1973年にレコーディングされたボロディン弦楽四重奏団によるこの演奏は、簡潔、自然、そして美しく演奏されていると思う.編集者の好きな演奏のひとつである.弦楽四重奏団によっては、生々しい感情、曲想の誇張が見えすぎで食傷気味になることもある.おそらくロシア音楽はロシア人でないとこれだけ自然に弾けないのか、あるいは当時の録音技術が単純だったのため、「生」にのままのより自然なレコーディングになっているのかと考えたりもする.


アレクサンドル・ボロディン(1833年11月12日-1887年2月27日)は著明な有機化学者であり、音楽家としてはパートタイムであった.また「ロシア5人組」のメンバー*(下記参照)の一人であり、この「マイティ・ファイブ」は卓越した19世紀のロシアの五人の作曲家達で、クラシックの世界でロシア独特の国民的スタイルの音楽を生み出した.彼らはサンクト・ペテルブルクに住み、1856年から1870年までの十数年間コラボレートし、ロシア・クラシック音楽の世界への促進に貢献した.」(ウィキペディア)


ボロディンの養女の息子であり、化学の教授としてボロディンの後を引き継いだセルゲイ・ディアニンがボロディンの詳細な伝記「ボロディン」を書いている.この伝記は二部に分かれていて、一部はボロディンの人生が書かれ、二部は彼の作品が説明されていて、ディアニンならではの驚くほど詳細さで、魅力的なボロディンのプロフールが描かれている.

実際、ボロディンはとても親切で面白い人であったようである.ドイツ生まれのアメリカの詩人チャールズ・ブコウスキーは、彼の著書 「Burning in Water, Drowning in Flame」(1974)に、「ボロディンの生涯」と題されたボロディンの生涯についての詩を書いている.信憑性は別として読んでみる価値はあると思う.


1887年2月27日の彼の命日に、この曲が今日のBurton-Hillの選曲になっている.Burton-Hillは「ボロディンが女性の権利の熱心な擁護者であり、ロシアの教育の平等を促進し、サンクト・ペテルブルクに女性医学部を設立したことを知ったとき、私のボロディン像は益々高まった.なんと素晴らしい人間であったのだろう!」



*Russian Five: Mily Balakirevミリイ・バラキレフ、リーダー)、César Cui ェーザリ・クイ)、Modest Mussorgsky(モデスト・ムソルグスキー)、Nikolai Rimsky-Korsakovニコライ・リムスキーコルサコフ)、Alexander Borodin(アレクサンドル・ボロディン)