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  • 執筆者の写真Kathy Price

1/28/2021 映画レビュー "News of the World" 「世界のニュース」     


主演 トム・ハンクス、ヘレナ・ゼンゲル

PG-13


昔ながらの西部劇を随分長い間見なかった.この映画 「News of the World」は、馬に乗って追いかけ合い、銃で打ち合う伝統的な西部劇(Western)とは違い、実際、かなり進行が遅い映画だが、主演のトム・ハンクスとヘレナ・ゼンゲルの掛け合い、人間関係が面白く、見る価値はあると思う.


1870年頃のテキサス平原に舞台を置き、主人公のハンクスが、News of the World (世界のニュース)を住民に読んで聞かせる旅アンカーマン (traveling news reader) のカイル・キッドを演じている.1870年当時は読み書きができない人が多く、新聞もどこにでもあるわけではなく、町から町へと移動して、遠隔地に住む人々にニュースを読んで聞かせる職業があった.その旅アンカーマンのカイル・キッドがある旅の途中、4歳のときにキオワ族(アメリカインディアンの一族)に連れて行かれ育てられた、今は10歳になる少女ヨハンナに出会う.ヨハンナは(彼女の意思に反して)当局によって、彼女の叔母と叔父のもとに連れ戻されることになり、ハンクスは子供を連れて行くことに同意した.そしてカイル・キッドとヨハンナは何百マイル、荒野を旅する.


この映画はこの時代を決して美化して演出、撮影されている映画ではない.西部は汚くて生活するには過酷な場所であり、多くの住民のほとんどは教育を受けていなかった.ハンクスとゼンゲルは主演として共に非常に優れたパフォーマンスを見せてくれる.ゼンゲルの特に脆弱な子供の役割には感動させられる.またゼンゲルは、今ではほとんど死語になっているキオワ語を学ばなければならなかった.ゼンゲルにキオワ語を教えたキオワの女性は「これまでに教えたどのネイティブのキオワに比べてヘレナ・ゼンゲルはより早くキオワ語を学んだ」と回想している.


News of the Worldはこのふたりの主人公の信頼と友情の物語であり、私が今まで見た映画の中で最高の映画ではないかもしれないけれど、間違いなく見る価値はあり、楽しめる映画だと思う.


COVID-19のせいで、2020年12月に公開されたこの映画はあまり多くの映画館に配布されていない.私はNetflixで見たが、Netflixで自宅で見るのが一番だと思う.



 

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